息子の頭痛4

随分と長い事開いてしまった。

パソコンもスマホもする気になれなかった。

本当に色々あった。

 

それでも息子の頭痛については覚えている限り書いていこうと思う。

 

 

ゴールデンウィークをまんじりともせず待ち続け、とうとう大病院にかかる日がきた。

学校を休んで病院にいくというと、息子はたいそう喜んでいた。

 

長い列を待ち、朝一についたのに診てもらえたのは昼前だった。

その頃には息子も辟易としており、「もうこんなんじゃ学校のほうがマシだったぜ」とつぶやいた。

大変なのはアンタじゃなくて、訳の分からないところに連れてこられた下の子だよっ!と言いたいのを我慢した。

 

担当医は女医さんでとてもやさしそうな人だった。

「どうしたんー?」

「あんな、ぼくな、頭いたいねん」

「そっかー、じゃあ先生が今からいっぱい質問するから頑張って答えてな。ほんで、痛い原因探して治そうね!」

 

子供の目線に合わせてゆっくりしゃべってくれる、稀有な先生だと思った。

 

 

息子と私に今までの経緯や、いつ頃に頭痛がするのかなどを詳しく質問する医師。

 

「じゃあさ、MRI撮ろうか。ちょっと大きい音がするけど、頑張って!」

「それで治る?」

「治るかどうかはわかんないけど、原因は分かるよ」

「うう・・・頑張る」

 

あんなに嫌がったMRIを頑張るといった息子。

ここにきて、まずいんじゃないかと我々両親は思った。

この頭痛は何なのか、もしかして重病なんじゃないのかー不安がよぎる。

 

 

「今後の方針として、色々検査をしてみます。命にかかわる重病から探っていきたいと思いますので、まずは頭から調べます。

痛み止めは多めに出しておきます。頭痛が出たら無理をせず場合によっては学校を休ませてください。次回までになにかありましたら、病院にご相談ください」

 

「先生、この子の頭痛はメンタルによるものではないのですか?」

 

「可能性はありますが、まだ小さいので可能性は小さいと思います。それよりもまずは重病があればそちらを見つける方が先です」

 

 

 

それからしばらく「大丈夫、大丈夫」とつぶやきながら日々を過ごした。